経済安全保障推進法の第1の柱である「特定重要物資の安定供給確保」は、国民の生存や経済活動に不可欠でありながら、特定の国・地域への供給依存度が高く、供給途絶リスクのある物資を政令で指定し、事業者の取組を国が支援する仕組みです。制度開始から数年が経過し、各分野で安定供給確保計画の認定・助成が進む一方で、先端半導体の国内製造基盤整備など、個別分野での動きも目立つようになっています。
指定された12の特定重要物資
現在、以下の12物資が政令で指定されています。
- 半導体
- 蓄電池
- 重要鉱物
- 天然ガス
- 抗菌性物質製剤
- 肥料
- 永久磁石
- 工作機械・産業用ロボット
- 航空機部品
- クラウドプログラム
- 船舶部品
- 先端電子部品
これらはいずれも、特定の少数国への調達集中が指摘されてきた分野であり、供給が止まれば国民生活や産業活動に直接影響するとされます。
安定供給確保計画と支援の仕組み
事業者は、在庫の確保や調達先の多角化、国内生産体制の整備などを盛り込んだ「安定供給確保計画」を作成し、所管大臣の認定を受けます。認定された事業者には助成金・日本政策金融公庫の低利融資・信用保証など、複数の支援手段が用意されています。一方で、支援を受けた事業者には定期的な実施状況の報告義務が課され、国が供給状況を継続的に把握する仕組みとなっています。
半導体分野の動き
12物資の中でも特に動きが大きいのが半導体です。熊本県でのTSMC工場稼働や、次世代半導体を手がけるラピダス(Rapidus)への支援のように、国内製造基盤の拡充に向けた予算措置が継続しています。世界各国が半導体補助金を拡大させる中、日本も産業政策としての位置づけを強めており、今後の予算規模や支援内容の推移は引き続き注目されます。
出典:内閣府「経済安全保障」ページ、経済産業省公表資料。制度の最新情報は各所管庁の公式発表をご確認ください。

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